〜「元気でいてね」と思う〜

今日は父の79歳の誕生日だった。電話すらしなかったよ。
今までだって父の誕生日だからといってしたことなかった。
父の日だってプレゼントしたことない。



でも一度だけ父にプレゼントしたことがあったな。
それは定年退職した時に、お疲れ様の気持ちを込めて(これでも一応ね…笑)、あの頃流行っていた低周波治療器を。



でも後々とんでもないことを母に聞かされて …
「父さんね、アンタがくれた低周波治療器を○○叔母さんにあげたんだわ!」って。
(○○叔母さんっていうのは、父の妹)



私 …すごくショックでした。
少なくともあの贈り物には、私なりの心がこもっていたからね。
定年退職お疲れ様でしたって、ちゃんとメッセージカードも添えて。



だから私としては我が父親と言えど、「あ- この人は、人の気持ちを大事にしない人なんだな」って解釈した。



私が旅行のお土産にトレーナーを買ってプレゼントした時には、「服っていうのは、好みがあるんだ」って言われてしまった。
だから服なんて買ってくるなという意味。
母も私も絶句した。



… 母が他界した今だからこそ、電話で話す時は普通の親子みたいに会話が成り立つようになったが、それまでは他人行儀だった。



こちらから電話して、「○○だけど」って言うと「はい。」、「元気かい?」と言うと「はい。」。


「はい。」って …
私の耳に冷たく届いた。
親子って気がしない声。



母が他界してから、「元気か?」と父から言われたことあったけど、出来れば母が元気だった頃にそういう会話がしたかったよ。



母が他界した今じゃ、何を言われても何をしてくれても、私にとっては意味を成さないかんじで、それは姉も一緒に感じている。



悔しいのよ。
母が元気だった頃に、そういう光景を見せてあげられなかったことがね。



世間から冷たい娘と言われても、何を言われても、父からどう思われようと、私は私の接し方でいこうと思ってる。



だから今日も電話しなかったよ。べつに憎んでるわけじゃないよ。自分にとってちょうど良い距離感を保ってるだけの話。



パーソナルスペースを侵されたくないっていうのかな?
そして父自身のパーソナルスペースも侵すこともしない。
だから私たち父娘の距離感っていうのは、通常の家族の距離感じゃないって思う(離れすぎ 笑)。



ただ心の中で、「元気でいてね」と思う。